当院オリジナルのハンドベイン治療【KS式ハンドベインキュア】で手や腕に浮き出た血管「ハンドベイン」を治療いたします。

【KS式ハンドベインキュア】について

【KS式ハンドベインキュア】とは医療法人社団 康静会(こうせいかい)が開発した、手や腕の美容的に問題となる浮き出た血管を目立たなくし、手元を美しく若返らせるハンドベイン治療です。

【KS式ハンドベインキュア】は『K法』と『S法』を併せた治療法です。『K法』は手の甲の浮き出た血管に適応があり、特殊な薬剤を血管に注入して固めて吸収させる治療(固めるの頭文字よりK)です。一方『S法』は前腕(手と肘の間)の太い血管に適応があり、レーザーファイバーで血管を内部から焼灼(しょうしゃく)して吸収させる治療(焼灼の頭文字よりS)です。なお、『K法』と『S法』はそれぞれ単独でも、同時でも施術可能です。

ハンドベイン治療【K法】について

『K法』では、手の甲の浮き出た血管にポリドカスクレロール®という薬剤を注入します。注入した血管は固まって体内に吸収されます。手の甲の血管は蛇行し網の目状に走行しているので、薬剤の血管内での広がりを利用したほうが治療効率が良いのです。

ポリドカスクレロール®という薬剤を初めて聞いた方が多いかもしれませんが、内臓静脈瘤や下肢静脈瘤、血管奇形などに広く使用され、日本では保険適応になっていることからも、安全性が高いことがお分かりいただけるかと思います。

ポリドカスクレロール®は濃度が高いほど固まりやすいという特徴があります。固まりやすいほうが治療効果は高いのですが、過度に固まりすぎると、注入部分の炎症や皮膚の色素沈着などの合併症が起こりやすくなります。したがって、血管の状態に応じた適切な濃度を見極めることが重要です。

【KS式ハンドベインキュア】では、数万例に及ぶポリドカスクレロール®の使用経験に基づき作製された “KS式プロトコール”を指標にして濃度を決定しています。このプロトコールに従って0.1%単位で濃度を調整することにより、合併症が生じる可能性を最小限にしながら確実に血管が吸収させることが可能になります。なお、注射だけですので治療時間は約10分で、施術後の生活上の制限もありません。

先生

まとめると、「K法」とは・・・
①手の甲の血管を注射で固めて吸収を促す方法です。
②独自のプロトコールにより合併症を抑えて確実な治療効果が望めます。
③受診当日に施術可能で時間は10分程度です。
④施術後から生活上の制限はありません。

ハンドベイン治療【S法】について

『S法』は主に前腕(手と肘の間)の目立つ血管に対して適応があります。前腕の血管は手の甲に比べて太いため、血管を固める『K法』では治療効果が不安定です。そのため血管を内部からレーザーファイバーで焼灼し、体内に吸収さる『S法』が適応となります。

“血管を焼く”と聞くと少しびっくりされるかもしれませんが、これは足の静脈に対する治療では保険適応にもなっている一般的な治療です。焼灼した血管は1~2か月程度で体内に吸収されます。また、『S法』では吸収させるだけではなく、焼灼時間をコントロールすることで静脈としての機能は温存しながら縮小させることも可能です。
 
血管を焼灼するためのレーザー機器として、当院ではAtoven 1940nmを使用しています。

Atoven 1940nmはFDA(米国食品医療品局)、KFDA(韓国食品医薬品安全庁)、CEマーク(商品がすべてのEU加盟国の基準を満たすものに付けられる基準適合マーク)といった、名だたる世界各国の厚生省庁認可を受けた安全性・信頼性に優れた医療用レーザー機器です※新機種のため日本国内では未承認です。当院では個人輸入により入手しております。未承認機器の詳細については下記サイトをご覧ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/

1940nmというのはレーザー光の波長を表しています。レーザー光の特徴として、波長が大きくなるほど、物質(ハンドベインの場合は静脈壁)に効率よく吸収されやすいという特徴があります。現在、足の静脈瘤治療に対して保険適応となっているレーザーの波長は980nmと1470nmだけですので、1940nmがいかに吸収されやすい(吸収率が高い)かがおわかりいただけると思います。

吸収率が高いと、短時間での治療が可能であり、血管の周囲組織へのダメージを最小限に抑えることができます。前腕は血管と皮膚や神経、腱などが近く、焼灼によるリスクが比較的高い部分ですが、1940nmのレーザー波長を用いることで安全に治療することができます。

先生

まとめると、「S法」とは・・・
①前腕の血管を内部から焼灼して収縮させ目立たなくする方法です。
②焼灼時間をコントロールすることで血管の機能を温存することが可能です。
③Atoven 1940nmというハンドベイン治療に最適なレーザー機器を使用しています。
④治療効果が確実で、合併症を最小限に抑えることができます。

ハンドベイン治療【KS法】について

『K法』と『S法』を組み合わせた治療法です。
同時に施行することができるため、手の甲と前腕の血管を両方目立たなくしたい方はこちらの治療となります。

KS法
先生

まとめると、「KS法」とは・・・
①『K法』と『S法』を組み合わせた治療法です
②手の甲と前腕の血管を同時に治療したい方に適応します
③静脈麻酔の併用により術中の痛みはほとんどありません

【最後に】

ハンドベイン治療は病気に対する治療ではなく美容医療です。下肢の静脈に対する治療とは違って健康な静脈に対する処置となりますので、適応は美容的観点に加えて機能的観点からも慎重に判断する必要があります。
例えば「見える血管はすべて無くしたい」といったご要望にはお答えできないことがあります。血管が全くない手というのは不自然ですし、将来的に点滴や透析が必要になった時のことも考えても残しておいたほうが良い血管もあります。
単に血管を目立たなくするだけではなく、手の機能は温存したまま美しくデザインしていく事が【KS式ハンドキュア】の最終ゴールだと考えています。