足の血管がボコボコ浮き出る透けて見える病気とは
「足の血管が浮き出る」「足の血管が透けて見える」ようになると、見た目が悪くなり、特に女性では恥ずかしくて足を出しづらくなります。
男性でも温泉に行きづらいと悩む方がいらっしゃいます。

ここではそんな「足の血管が浮き出る」「足の血管が透けて見える」というこの病態と治療について説明しましょう。

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脚の血管がボコボコ浮き出る・透けて見える原因は下肢静脈瘤

血管はよく見ると青っぽくボコボコ浮き出ていたり、赤紫色でクモの巣のように糸状もしくは網目状に広がっているでしょう。

足(脚)といっても太もも、太ももの裏、すね、膝の裏側、ふくらはぎ、足首(特にくるぶし)のあたりに目立ったりなど、その場所は実に様々です。

※厳密には「あし:ももの付け根から足首まで」、「あし:足首からつま先まで」ですがここでは厳密に区別することなくまとめて足としています。

さて答えを申しますと、この目立っている血管の正体は静脈じょうみゃくです。

ここで少し静脈について説明しておきましょう。

血管には動脈静脈があります。


動脈と静脈

動脈は心臓から全身に血液が送り出されるときに通る管で、静脈は心臓に返ってくる血液の流れる管です。

その静脈がふくらんで目立って見えるようになったのが、ボコボコの血管だったり、クモの巣状・網目状に見える原因なのです。

これを「下肢静脈瘤かしじょうみゃくりゅう」といいます。

足の静脈が膨らんでしまう下肢静脈瘤の原因については以下をご参照ください。

このように膨らんでしまう静脈には、実は出来やすい場所があるのです。
それを次に実際の写真を見ながらチェックしてみましょう。

静脈瘤の症状:ボコボコ血管・透けて見える血管(写真画像)

静脈が膨らんでしまう場所は決まっています。
血管が浮き出やすい部分

ボコボコ血管・透けて見える血管を実際の写真でチェックしてみましょう。

太もも内側の浮き出た血管

  • 太もも内側の浮き出た血管

足首・くるぶしの浮き出た血管

  • 足首の浮き出た血管1
    細かいクモ状の血管が目立ちます

膝のうしろの浮き出た血管

  • 膝裏の静脈瘤写真

脚の外側の浮き出た血管

  • 脚の外側の静脈瘤の写真画像

ふくらはぎの浮き出た血管

  • ふくらはぎの静脈瘤

血管の浮き出方によって種類が分けられる

これまでの写真で見ても、かなり血管が目立つのがわかりますがボコボコと浮き出ているものから、クモの巣のように細かい血管が目立つタイプなど色々あるのがわかると思います。

今度は足の部位ごとの症例写真ではなく、血管の浮き出方からタイプごとに見てみましょう。
下肢静脈瘤は専門的には4つに分けられます

このタイプ分けが静脈瘤をややこしくします。

下肢静脈瘤というのは、血管が浮き出たりコブになってしまうものをいうのはお分かりいただけていると思います。

なぜ静脈が膨らんでコブになってしまうのかは別の記事で説明していますが、簡単に言えば静脈の血液が上手く流れなくなったためなのです(静脈瘤の原因はこちらで解説しています)。

上手く流れないのは、足の静脈血液が重力に逆らって下から上へと心臓に向かって流れにくくなったからなのですが、このようにして静脈血液の渋滞が起こることで血管が膨らんでしまうのです。

しかし、4つに分類される下肢静脈瘤のすべてがこの静脈血液の渋滞というわけではありません
実は、そのうち2つは血管が拡張しただけにすぎないのです(体質的なものがメイン)。

まずは血管が目立つ中でも軽症のタイプの3つを紹介します。

3つの軽症タイプの静脈瘤

  1. クモの巣状静脈瘤
  2. 網目状静脈瘤あみめじょうじょうみゃくりゅう
  3. 側枝型静脈瘤そくしがたじょうみゃくりゅう

1.クモの巣状静脈瘤

  • クモの巣静脈瘤

皮膚の毛細血管という非常に細かい血管が拡張して目立っているものです。
赤い糸のような血管がクモの巣のように広がって見えるのが特徴です。

軽症タイプというのは症状が見た目のみだからです。
これが進行してもボコボコになってしまうことはなく、見た目以外には生活に支障をきたすことはありません。

2.網目状静脈瘤あみめじょうじょうみゃくりゅう

  • 網目状静脈瘤

クモの巣静脈よりやや太めの静脈が目立ったものです。
若干浮き出て見えることもありますが、これがボコボコのコブになってしまうことはありません。

3.側枝型静脈瘤そくしがたじょうみゃくりゅう

  • 側枝型静脈瘤

この側枝型静脈瘤は、あとで説明する重症になりうる伏在型静脈瘤ふくざいがたじょうみゃくりゅうと一般の方の目では判断がつきづらいかもしれません。

側枝そくしというのは枝です。
この後説明します重症タイプの伏在型静脈瘤が高速道路の渋滞だとすると、この側枝型静脈瘤は高速道路から降りたところの国道の渋滞というわけです。

この静脈瘤も血液が渋滞しているのでコブ化します。

伏在静脈の枝が拡張したもので伏在静脈本幹の逆流がなく孤立してみられます。
ただしこのタイプが単独で見られることは比較的少なく、前述の伏在型が合併していないかどうかよく調べる必要があります。

症状も強く進行してしまう静脈瘤「伏在型静脈瘤ふくざいがたじょうみゃくりゅう

  • 伏在型静脈瘤

下肢静脈瘤の70%はこのタイプで進行してコブになります。
こちらは側枝型静脈瘤よりも上流の太い静脈で渋滞を起こしています。

コブになるだけでなくこの伏在型静脈瘤では、むくみ・だるさ・足がつるといった他の症状に悩まされることが多々あります。

また、放っておくと汚れた静脈血液が滞って皮膚に炎症を起こしてしまいます。
これを繰り返すと皮膚は次第に変色し固くなり、最終的には潰瘍かいようといって皮膚に穴が開いてしまうこともあるのです。

膨らみ・浮き出る足の血管はどう治す?

足の浮き出た血管の正体は静脈で、これが膨らんでコブになるものを下肢静脈瘤といいます。

ではこの浮き出た血管(下肢静脈瘤)はどうすれば良いのでしょうか?
治療するとこのように良くなります。

静脈瘤手術Before After



これについて以下の要点をおさえながら解説していきましょう。

1.血管の膨らみ以外の症状は何があるの?

下肢静脈瘤の症状と言えば、やはり静脈血管がボコボコと浮き出てコブのようになるのが有名です。
しかし、見た目の問題以外にも多彩な症状を引き起こします。

下肢静脈瘤の症状について

2.どんな検査や治療をするの?

浮き出た血管の検査法

目で見て血管の具合を確認するだけでなく、エコー検査を行います。

エコー検査というのは、健康診断でもお腹や乳房、婦人科でも使用している痛みの全くない画像検査です。
これでボコボコ出てしまっている血管だけでなく、その原因となっているおおもとの血管を探ることができます。

静脈エコー

浮き出た血管の治療法

治療に関しては、小さい血管であれば、硬化療法こうかりょうほうといって注射で固めて治療することができます。
硬化療法

しかし太い血管ともなると硬化療法という注射による治療ではなく、手術を行う必要があります。

手術と聞くと怖いイメージをお持ちかと思います。

今は手術といっても、切ったり縫ったりする大きな手術ではなく、カテーテルといって2㎜程度の細いファイバーを使って高周波やレーザーにより治療が可能です。

日帰りで15分程度で行うことができ、保険も使えます。

下肢静脈瘤レーザー治療

3.ストッキングを履いていれば何とかなる?

ストッキングというのは一般的なストッキングではありません。
弾性だんせいストッキングといって、着圧の強いハイソックスを指します。

下肢静脈瘤の原因は静脈の逆流ですから(詳しくは「下肢静脈瘤の原因」参照)、逆流しないように血液の心臓への戻りをサポートする機能的なストッキングなのです。

下肢静脈瘤の治療を希望した場合でも積極的な治療をしてもらえず、「弾性ストッキングをはきなさい」という指導にとどまってしまうこともあります。

しかし、弾性ストッキングははいているときは症状を緩和してくれますが、治療効果がないのはもちろんのこと、予防効果についてもはっきりした医学的な根拠はありません。

蒸れることに加えて、ご高齢の方は指の力が弱いので、履くときに指の力を使う硬いストッキングをはき続けられないこともあるでしょう。

仕事が忙しくてすぐに手術ができない、全身状態が悪いので手術にリスクが伴うという人には症状の緩和という意味で一定の効果はありますが、決して根本治療にはならないということは念頭にいれておいてください

4.手術はした方がいいの?

下肢静脈瘤の原因(詳しくは「下肢静脈瘤の原因」参照)は、静脈が逆流して汚れた血液が足にたまることです。

弾性ストッキングやセルフケアで逆流が治らない以上、その逆流を止めることでメリットがあるかどうかで手術を必要とするかどうかが変わってきます。

たとえば足のボコボコ血管を治したい方は逆流を止めることでボコボコがなくなりますので、手術をしたほうが良いというこになります。

また、ボコボコは見えないけれど毎日足のむくみやだるさに悩まされている、なおかつそれが下肢静脈瘤由来だと診断すれば手術をしたほうがよいということになります。

ただ、先ほど説明した網目状静脈瘤などの軽症の静脈瘤、分枝型の静脈瘤などで手術をする必要があるのかは、エコーでの検査と医師の判断が必要不可欠です。

また、自分では下肢静脈瘤だと思っても加齢による変化、更年期障害の影響、関節由来の症状などの場合もあります。

こういった判断は自分ですることは難しいので専門クリニックを受診することをお勧めします。そもそも治療が必要なのかどうか、また必要だとしたら治療をすることで、どういった効果が期待できるか、よく相談してから手術をするかどうか判断されるのがよいでしょう。

まとめ

下肢静脈瘤の原因(詳しくは「下肢静脈瘤の原因」参照)は、足の静脈が逆流することです。弾性ストッキングやセルフケアで逆流が治らない以上、その逆流を止めることでメリットがあるかどうかで手術を必要とするかどうかが変わってきます。

たとえば足のボコボコ血管を治したい方は逆流を止めることでボコボコがなくなりますので、手術をしたほうが良いというこになります。また、ボコボコは見えないけれど毎日足のむくみやだるさに悩まされている、なおかつそれが下肢静脈瘤由来だと診断すれば手術をしたほうがよいということになります。

ただ、先ほど説明した網目状静脈瘤などの軽症の静脈瘤、分枝型の静脈瘤などで手術をする必要があるのかは、エコーでの検査と医師の判断が必要不可欠です。
また、自分では下肢静脈瘤だと思っても加齢による変化、更年期障害の影響、関節由来の症状などの場合もあります。

こういった判断は自分ですることは難しいので専門クリニックを受診することをお勧めします。そもそも治療が必要なのかどうか、また必要だとしたら治療をすることで、どういった効果が期待できるか、よく相談してから手術をするかどうか判断されるのがよいでしょう。