男性機能治療

ペニス増大は危険? 副作用・失敗例と安全な治療選びを医師が解説

  • #しこり
  • #ヒアルロン酸
  • #ペニス増大
股間の前にRISKと書かれた札を持つ男性
岡本 慎一

本記事の執筆者

理事長 岡本慎一

略歴

2002年
京都府立医科大学 卒業
2002年
同附属病院整形外科 勤務
2012年
京都府立医科大学大学院 卒業(医学博士取得)(PRPに関する論文が世界的再生医療雑誌Tissue Eng.に掲載)
2015年
赤羽ウェルネスクリニック 開院
2015年
PRPに関する研究が米国で特許取得
2018年
医療法人社団康静会 理事長就任

資格

  • 医学博士
  • 下肢静脈瘤血管内焼灼術指導医
  • 日本脈管学会 脈管専門医
  • 日本整形外科学会 専門医
  • 弾性ストッキング・コンダクター

所属学会

  • 日本再生医療学会
  • 日本静脈学会
  • 日本脈管学会
  • 日本整形外科学会
  • 日本排尿機能学会
    • ペニス増大をしてみたいけれど、失敗が怖い
    • 注射したものがしこりにならない?
    • 亀頭や陰茎に注射して本当に大丈夫?

    ペニス増大について調べると、治療効果だけでなく、副作用や失敗例が気になる方も多いのではないでしょうか。ペニス増大には、ヒアルロン酸などの充填剤、デキストラン系の注入剤、自己脂肪、PRPなどを利用した方法があります。注射だけで行える治療もありますが、男性器は血管や神経が豊富なデリケートな部位です。

    そのため、「注射だから簡単な治療」と考えるべきではありません。一方で、すべてのペニス増大治療を一括りにして「危険」と考えるのも適切ではありません。重要なのは、何を、どこに、どのように注入するのかです。この記事では、ペニス増大で考えられる副作用や失敗例、治療方法によるリスクの違い、安全に治療を受けるためのポイントについて医師がわかりやすく解説します。

    ペニス増大にはどんなリスクがある?

    注射や製剤のアイコンを囲んで、医師が患者へ説明している

    注射によるペニス増大で比較的起こりやすいのは、次のようなものです。これらは、注射という処置そのものによって起こることがあります。

    1. 腫れ
    2. 内出血
    3. 痛み
    4. むくみ

    一方、治療方法によっては、次のようなことにも注意が必要です。

    1. 感染
    2. しこり・硬結
    3. 凹凸
    4. 左右差
    5. 希望した形にならない
    6. 血流障害

    また、使用する製剤や注入方法によっては、非常にまれながら組織の虚血や壊死などの重篤な合併症が問題になることもあります。大切なのは、「副作用があるか、ないか」ではなく、「どのような副作用が起こる可能性があり、万一の場合にどう対応できるのか」まで理解して治療を受けることです。

    「腫れ」と「失敗」は同じではありません

    ペニス増大後に腫れが出ると、「失敗したのでは?」と心配になる方もいます。しかし、治療直後の腫れやむくみが、必ずしも治療の失敗を意味するわけではありません。陰茎や亀頭は血流が豊富で、注射による刺激によって一時的な腫れや内出血が起こることがあります。また、治療直後は腫れによって形が不均一に見えることもあります。

    そのため、治療直後の状態だけで最終的な仕上がりを判断しないことも大切です。ただし、強い痛み、急激な色調変化、腫れの急速な悪化など、通常とは異なる症状がある場合には、速やかな診察が必要です。

    ヒアルロン酸によるペニス増大で考えられるリスク

    皮膚の断面模型と複数のバイアルを前に、資料を見る医療者

    ヒアルロン酸は、注入した製剤そのものの体積によってボリュームを作る充填治療です。治療直後から変化がわかりやすいことがメリットですが、次のようなことが起こる可能性があります。

    1. 腫れ・内出血
    2. 凹凸
    3. 左右差
    4. しこり
    5. 感染
    6. 形の不自然さ

    注入する位置や量によって仕上がりが変わるため、単純に「たくさん入れるほどよい」という治療ではありません。

    非常にまれですが「亀頭壊死」の報告もあります

    ヒアルロン酸による亀頭増大で特に注意したいのが、亀頭の血流障害(虚血)です。頻度の高い合併症ではありませんが、男性器増大を目的としたヒアルロン酸注入後に、亀頭壊死を生じた症例が医学論文で報告されています。

    亀頭への血流が著しく障害されると、亀頭が白っぽくなる、紫色・黒っぽく変色する、通常とは異なる強い痛みが生じるなどの症状が現れることがあります。血流障害は早期対応が重要です。そのため、治療後にこうした症状が現れた場合には、自己判断で様子を見るのではなく、速やかに治療を行った医療機関へ連絡する必要があります。

    ヒアルロン酸には「溶解できる」という特徴もある

    一方、ヒアルロン酸にはメリットもあります。ヒアルロン酸製剤であれば、治療後に問題が生じた場合、状態によってはヒアルロニダーゼという酵素を使用して分解することができます。特に血流障害が疑われる場合には、迅速な診断と対応が重要になります。

    ただし、「溶かせるから安全」という意味ではありません。ペニス増大を受ける場合には、注入技術だけでなく、万一のトラブルに迅速に対応できる医療機関かどうかも確認することが重要です。

    デキストランを用いた亀頭増大治療もあります

    ヒアルロン酸の使い方を図解したボードを、医師が患者へ説明する

    亀頭増大では、ヒアルロン酸以外の注入剤として、デキストランを主成分とする製剤が使用されることもあります。デキストラン系の注入剤には、単純に注入した製剤そのものの体積だけでボリュームを作るのではなく、注入後の組織反応を利用してボリュームアップを図ることを目的としたものがあります。そのため、ヒアルロン酸とは増大の仕組みが異なります。

    一方で、自己血由来の治療ではなく、体外から製剤を注入する治療です。治療後には、腫れ、痛み、内出血、しこり・硬結、感染、凹凸などが起こる可能性があります。また、亀頭は血流が豊富でデリケートな組織であるため、血流障害や組織障害にも注意が必要です。

    1. 腫れ
    2. 痛み
    3. 内出血
    4. しこり・硬結
    5. 感染
    6. 凹凸

    ただし、特定のデキストラン製剤について示されているリスクを、すべてのデキストラン系注入剤にそのまま当てはめることはできません。製剤によって成分や性質が異なるため、実際に何という製剤を使用するのか、その製剤にどのような特徴やリスクがあるのかを治療前に確認することが大切です。

    自己脂肪によるペニス増大で考えられるリスク

    脂肪の入った瓶と、脂肪組織の断面模型

    自己脂肪注入では、腹部や太ももなどから採取した脂肪を陰茎へ注入します。自分自身の組織を利用できることがメリットです。一方、注入した脂肪がすべて均一に定着するわけではありません。治療後には一部が吸収されます。また、部位によって定着率に差が生じると、凹凸、左右差、しこり、脂肪壊死などにつながる可能性があります。さらに、脂肪を採取する処置も必要になるため、採血と注射を中心に行うPRPとは治療の侵襲性も異なります。

    1. 凹凸
    2. 左右差
    3. しこり
    4. 脂肪壊死

    PRPによるペニス増大で考えられるリスク

    血液とPRPの容器、滴下する液体

    PRPそのものによるアレルギーは起こりにくい

    PRP(Platelet-Rich Plasma:多血小板血漿)は、患者さん自身から採取した血液を遠心分離して作製します。ヒアルロン酸やデキストラン系の注入剤とは異なり、PRPそのものは自己血由来です。そのため、PRPそのものによるアレルギー反応が起こりにくいことが特徴です。

    またPRPは、人工的な充填剤を陰茎内に残し、その体積によって大きくすることを目的とした治療ではありません。血小板に含まれる成長因子の働きを利用して、陰茎や亀頭の組織に働きかけ、ボリュームアップを図ります。「人工的な充填剤を男性器へ入れることに抵抗がある」という方にとって、自己血を利用することはPRPを選択する理由の一つになります。

    PRPでも「しこり・硬結」が生じる可能性はあります

    PRPが自己血由来だからといって、副作用や合併症がまったくないわけではありません。陰茎や亀頭へ注射する治療である以上、次のようなことが起こる可能性があります。

    1. 腫れ
    2. 内出血
    3. 痛み
    4. むくみ
    5. 感染
    6. しこり・硬結

    特に増大を目的として注入する場合には、PRPが一か所へ偏ると、局所的な膨らみや硬さとして感じる可能性があります。そのため、康静会グループでは注入方法にも工夫をしています。

    康静会グループでは「分散注入+注入直後のマッサージ」を行っています

    PRPによるしこりや凹凸をできるだけ生じさせないため、康静会グループでは、一か所へ大量に注入するのではなく、治療する組織へ細かく分散させながら注入することを重視しています。さらに注入直後には、必要に応じて医師が徒手的にマッサージして形を整え、注入したPRPが一か所に偏らないようになじませます。

    こうした手技上の工夫によって、康静会グループではしこりや不自然な凹凸が生じにくいよう配慮しています。「PRPだから絶対に安全」ではなく、「自己血由来という特徴を活かしながら、注入方法も工夫して合併症のリスクをできるだけ抑える」という考え方で治療を行っています。

    ヒアルロン酸・デキストラン系注入剤・PRPの違い

    亀頭や陰茎への注入治療は、使用するものによって特徴が異なります。どの治療にもメリットとリスクがあります。重要なのは、「どの治療なら絶対に安全か」を探すことではなく、注入するものによってリスクの性質が異なることを理解することです。

    ヒアルロン酸デキストラン系注入剤PRP
    注入するものヒアルロン酸製剤デキストランを主成分とする製剤自己血由来PRP
    治療の考え方充填によるボリュームアップ組織反応を利用した増大を目的とするものがある成長因子を利用して組織に働きかける
    自己血由来××
    腫れ・痛み起こる可能性あり起こる可能性あり起こる可能性あり
    しこり・凹凸起こる可能性あり起こる可能性あり起こる可能性あり
    アレルギー起こる可能性あり起こる可能性ありPRP自体では起こりにくい
    血流障害まれだが注意が必要注意が必要注射治療として注意が必要
    亀頭壊死非常にまれだが症例報告あり製剤・注入方法によって組織障害に注意「起こらない」とは断定できない
    注入後の分解HAはヒアルロニダーゼで分解可能HAのように溶解する治療ではない注入物を溶かすという考え方ではない
    治療できる部位亀頭など主に亀頭亀頭・陰茎海綿体・陰茎皮下

    注入する場所を誤ると、合併症のリスクも変わります

    男性器は一つの均一な組織ではありません。同じ注射でも、亀頭・陰茎海綿体・皮下では目的も入れ方も違います。単純に「ペニスのどこかに注射する」のではなく、目的とする組織を考えることが、失敗を避けるうえでも重要です。入れる場所の説明は部位の記事、入れすぎや失敗の見分けはこの記事の続きで扱います。

    ペニス増大で「入れすぎ」は避ける

    充填剤と感染のイメージに赤いバツ印を重ねた皮膚断面図

    ペニス増大では、「たくさん注入すれば、その分だけ良い」とは限りません。元々の陰茎のサイズ、皮膚の余裕、亀頭とのバランスなどは患者さんによって異なります。特に元々の陰茎が細い方と太い方では、適切な注入量が同じとは限りません。

    過度な増大を目指すことで、見た目の不自然さや組織への負担につながる可能性もあります。そのため康静会グループでは、すべての患者さんに一律の注入量を設定するのではなく、元々のサイズや希望する変化を確認して治療内容を決定しています。

    入れすぎると、見た目のバランスが崩れることがあります

    陰茎だけ、亀頭だけを大きくしすぎると、見た目のバランスが崩れることがあります。これは入れすぎによる失敗の一つです。亀頭の形や、太くする方法については、こちらで詳しく解説しています。

    失敗を避けるために確認したい5つのポイント

    ペニス増大を検討するときには、価格だけで決めるのではなく、次の5つを確認しておくことをおすすめします。

    1. 何を注入するのか

    ヒアルロン酸、デキストラン系製剤、自己脂肪、PRPなど、注入するものによって特徴やリスクが異なります。

    2. どこへ注入するのか

    亀頭、陰茎皮下、陰茎海綿体では、目的も注入方法も異なります。

    3. どのくらい注入するのか

    多ければ多いほどよいとは限りません。元々の男性器のサイズとのバランスが重要です。

    4. 合併症について説明があるか

    メリットだけではなく、しこり、感染、血流障害などの可能性について説明を受けることが重要です。

    5. トラブルが起きた場合に対応してもらえるか

    治療後に問題が起きた場合、すぐに診察・処置を受けられる体制があるかも確認しましょう。

    どの治療を選ぶかについては、こちらで詳しく解説しています。

    治療後に異変を感じたら

    下腹部を押さえ、電話する男性

    治療後には、ある程度の腫れや内出血が起こることがあります。しかし、次のような場合には、通常の経過と自己判断せず、治療を行った医療機関へ速やかに連絡してください。特に血流障害や感染では、早期の診断と対応が重要になることがあります。

    • 強い痛みが続く
    • 痛みが急激に悪化する
    • 亀頭や陰茎が白・紫・黒っぽく変色する
    • 強い腫れが急速に広がる
    • 発熱や膿など感染を疑う症状がある

    しこりを予防するために「分散注入+注入直後のマッサージ」

    皮膚の断面模型へ注射して見せる医師と、見る医療者

    PRP/PRPGによる増大治療でも、しこりや硬結が生じる可能性があります。そのため康静会グループでは、PRPGを一か所へまとめて大量に注入するのではなく、治療する組織へ細かく分散させながら注入します。さらに注入直後には、必要に応じて医師が徒手的にマッサージして形を整え、注入したPRPGが一か所に偏らないようになじませます。こうした注入方法や注入後の処置によって、しこりや不自然な凹凸が生じにくいよう工夫しています。

    万一しこりができても「修正注射」という選択肢があります

    康静会グループでは、万が一このようなPRPG治療後にしこりや過度なふくらみが生じた場合、切開せずに修正する「PRPG修正注射」も行っています。PRPG治療後のしこりやふくらみには、コラーゲン線維、脂肪組織、プロテオグリカンなどの組織が関係しています。康静会グループでは、しこりの状態を診察したうえで、それぞれの組織に作用するよう調整した修正注射を使用し、硬くなった部分を柔らかくしたり、しこりや過度なふくらみを小さくしたりする治療を行っています。

    まとめ

    ペニス増大は「治療ごとにリスクが違う」ことを理解する

    ペニス増大は、医療行為である以上、リスクがまったくない治療ではありません。ヒアルロン酸では、しこりや凹凸などに加え、非常にまれながら血流障害や亀頭壊死の症例も報告されています。デキストラン系注入剤も、ヒアルロン酸とは仕組みが異なりますが、腫れやしこり、感染、組織障害などに注意が必要です。自己脂肪では、脂肪の吸収や定着のばらつき、凹凸などが問題になることがあります。

    PRPは自分自身の血液から作製するため、人工的な充填剤とは異なる特徴がありますが、腫れ・内出血・感染・しこりなど、注射治療に伴うリスクはあります。康静会グループでは、PRP/PRPGを細かく分散して注入し、必要に応じて注入直後に徒手的にマッサージすることで、しこりや凹凸が生じにくいよう工夫しています。さらに、万一PRPG治療後にしこりや過度なふくらみが生じた場合にも、修正注射によって硬さを改善したり、しこりの大きさを小さくしたりする治療が可能です。

    大切なのは、「副作用が絶対に起こらない治療」を探すことではありません。何を、どこへ、どのくらい注入するのか、そして万一合併症が起きたときにどのような修正治療ができるのかまで確認したうえで治療を選ぶことが重要です。

    康静会グループでは、PRPに関する研究・臨床経験をもとに、PRPと成長因子を組み合わせたPRPG注射による男性器治療を行っています。治療をご検討中の方は下記のボタンから関連ページをご覧ください。

    参考文献:Yamasaki Y, Asai A, Maruta S, et al. A Case of Glans Penile Necrosis Due to Hyaluronic Acid into the Penis for Male Genital Augmentation. Hinyokika Kiyo. 2021;67(8):399-401. 論文 男性器増大を目的としてヒアルロン酸注入を受けた65歳男性に、亀頭の黒色壊死・潰瘍が生じた症例報告です。壊死組織の除去のため部分的な陰茎切除が行われています。
    参考文献:Glanular Ischemia following Glans Penis Augmentation: A Rare Case Report. 亀頭へのヒアルロン酸注入翌日に亀頭の変色・虚血を認めた症例報告です。ヒアルロニダーゼによる早期治療などによって改善が報告されており、血管系合併症では早期発見・早期治療が重要であることが示されています。
    参考文献:Trost L, Watter DN, Carrier S, et al. Cosmetic penile enhancement procedures: an SMSNA position statement. J Sex Med. 2024;21(6):573-578. 論文

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